
2024年8月6日〜8月8日まで、名取市民体育館(宮城県名取市)をメイン会場として「SENDAI89ERS U15 INTERNATIONAL GAMES 2024」を開催しました。
仙台89ERSが主催する大会としては初となる国際交流大会の開催となりました。
参加チームは、仙台89ERS U15チーム、仙台89ERS U15-GRINDチーム、会場となる名取市から名取市立第二中学校、Team MEU、そして、韓国からソウル・サムソンサンダース U15チームの5チームで総当たりのリーグ戦を行いました。
大会成績と各個人賞につきましては、以下からご確認ください。
本大会を通して、大会成績よりも大切な3つの素晴らしいことがありました。
U15年代の選手たちの今後の人生においても、非常に貴重な経験になったと思います。
①「防災・震災学習」
大会初日となった8月6日の午後に、仙台89ERS U15チーム、仙台89ERS U15-GRINDチーム、サムソンサンダースU15チームは、震災遺構である旧荒浜小学校の見学をしました。
震災の爪痕が、そのまま残っている旧荒浜小学校を見て、全員が大きな衝撃を受けていました。両チームの選手たちにとって「東日本大震災」は、まだ生まれた頃の出来事であり、記憶に残っている選手は誰もいなく、生まれていない選手も数名います。また、サムソンサンダースの選手にとっては、初めて見る震災の状況に、初めて知る被害の大きさに驚きを隠せない様子でした。
ガイドさんから津波の様子について丁寧に説明していただき、もし再び地震や津波が起こったら、どのように行動しなければならないのか、そして、そのためにはどういった準備をしていなければならないのかを真剣に考えることができました。

その後、旧荒浜小学校から徒歩10分の場所に建立されている「東日本大震災慰霊之塔 荒浜慈聖観音」に行き、震災犠牲者の方のご冥福をお祈りし、両チームで献花をしました。
韓国の同年代の選手たちと一緒に、自分たちが住んでいる宮城県で起こったことから、防災や震災を改めて学び、一緒に献花できたことは、本当に貴重な経験となりました。
また、サムソンサンダース U15チームの監督、選手、保護者の皆さまが、真剣に考え、積極的に学んでくれたことに心から感謝申し上げます。

②「伝統文化の体験と交流」
大会終了後に、日韓両チームのスタッフ、選手、保護者で交流会を行いました。
全員が交じり合い、翻訳機を使いながら韓国語や英語や日本語で話したり、連絡先を交換したりと、終始和やかな雰囲気で、交流会は大成功となりました。
交流会の終わりに仙台89ERS U15チームの後藤選手から、仙台の伝統である「仙台七夕」について、韓国語で説明があり、日韓両チームの選手たちが、短冊に将来の夢を書きました。韓国の選手が日本語で書いたり、仙台の選手が韓国語で書いたりと深い異文化交流ができました。
いつか、日本を代表する選手になって、韓国を代表する選手になって、もっと大きな舞台で試合ができるようになりたいと話す選手たちに、スタッフも保護者も感動した、素晴らしい交流会でした。


③「飛び級」による競技環境の構築
本大会に参加した「仙台89ERS U15-GRINDチーム」に、仙台89ERSアカデミー スクールのU12アドバンスクラスに通っている選手から選抜された4名の選手が出場しました。
仙台89ERSアカデミーは、トップチームにプロ選手を輩出することを第1のミッションとしています。特に、スクールに開校しているU10アドバンスクラス、U12アドバンスクラスは、そのミッションの第一歩となり、仙台89ERS アカデミー スクールからユース(U15/18)チームに進み、トップチームのプロ選手になっていくパスウェイを歩んでもらいたいと日々指導をしています。
私たちは日々、選手たちに「Yellow Blood」を流すため、仙台89ERSアカデミーでの指導を充実させ、クラブの文化である「Grind」の浸透に努めています。
そして私たちは、U12年代の選手でも、いわゆる「飛び級」でU15年代の選手たちの試合に出場することを推奨し、「個人の能力に応じた環境」が提供できるよう、あらゆる機会の創出をしていきます。
本大会に出場した4人の選手たちは、普段以上の力を発揮しながらも、体の大きさや強さ、スピードやスキルの違いを肌で感じて、もっと成長したいという気持ちが生まれたようです。また、仙台89ERSのロゴが入っているユニフォームを着て、U15年代の選手たちと一緒に試合ができたことで、今まで以上にプロ選手になりたいという「夢」が目標に近づいた3日間となりました。
